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【着物の柄と種類】吉祥文様 ”四君子”について

日本で生活していると、観光地はもちろん小物屋さん、和食料理店など、何気ないところで見かける ことの多い”和柄”。古来から人々に親しみをもって使用され、現代でも愛され続けています。

その歴史や意味をひも解くと、どの柄もたいへん興味深いものばかり。

中でも、”おめでたいしるし” を意味する “吉祥文様” は、一般的に式典などのおめでたい席に身に着ける、格式高い柄です。

お祝い事や節目のギフトとしても喜ばれるのではないでしょうか?「幸せ」を願う人々の想いが詰まった、とっても素敵なデザインです。

今回は、その中でも “四君子” について書きます。

四君子とは、梅、蘭、竹、菊の4つの花が揃った文様のことです。

ただ、蘭と竹が描かれた着物、梅の半衿、菊柄の帯を組み合わせたコーディネート、などというのは四君子とは呼びませんのでご注意ください⚠

ちなみに、四君子の “君子” って、何のことかお分かりになりますか?

本来、君子とは、中国の宋の時代の言葉で、徳行正しき人格者、博学、清らかで高潔な優れた人のことを言いました。

蘭、竹、菊、梅の4種の花が君子を思わせる佇まい、風格を持つことから、四君子という柄が誕生したんですね。

このような特徴が中国から日本に伝わり、江戸時代には文人が好んだことで様々な物の絵柄に使われるようになり、吉祥文様として扱われるようになりました。

 

もちろん、4種類を個々で見ても大変魅力的です。

蘭は、春にほのかな香りと気品ある花を咲かせます。また、控えめに咲く姿が「善人蘭の如し」と、たとえられる大変美しい花です。

蘭というと、お花屋さんやホテルのロビーなどで鉢に入れられ飾られた、華麗な姿を想像する方も多いのではないでしょうか。
なんと、それら観賞用の蘭は、現在ほとんどが西洋蘭です。

しかし、日本にも野山などに約300種の蘭が自生しているんです。
野山に咲いている蘭は、日本原産が多く、西洋蘭に比べて清楚で控えめな姿。中国原産の蘭とまとめて、東洋蘭といわれる種です。

ですので、着物など伝統文様における蘭は、可憐な東洋蘭をモチーフに描かれたものが多いようですね。

 

竹は、暑い夏でも青々と伸び、少しの風でも笹の葉がサラサラと音を立て、涼感を感じさせてくれます。また、中が空洞になっていることは、内に抱えている悪い気持ちがなく裏表のないまっすぐな心を意味します。

 

菊は、長寿を象徴する代表的な植物です。肌寒さが増す秋に、寒さに逆らうかのように美しく凛々しい花を咲かせます。放射線状に生えた花びらは太陽のよう。桜と並び、日本を代表する花としても知られています。

 

 

梅は、冬の厳しい寒さの中にありながら、他の花に先駆けて春に咲く強い花です。お香や練り香水にもよく使われているほど、高貴な香りを漂わせながら花開きます。

また、梅は子を産む母を意味し、おめでたい文様とされてきました。

 

お茶席などでも重宝される、日本人の奥ゆかしさを象徴するかのような四君子。吉祥文様ですが控えめに描かれることが多く、小紋に描かれていることも。

また着用時期ですが、4種それぞれが春夏秋冬の季節を代表することから、1年を通して着ることができます。

普段のお出かけにもおすすめする、万人に愛される柄です。